Kannon
幸せな時間

早朝6時から昼1時まで、近くの郵便局でゆうパックの仕分けの仕事をしています。
部署は同じだけど、違う仕事をしているAYAちゃんと、業務上すこーしだけ接点があり、余裕のある時は、ちょっと雑談したりもする。AYAちゃん、しゃべり方がかわいくて、困った時の仕草とか、抱きしめてあげたくなる可愛いアラフォーなんだけど。
今年春、私が大相撲を見に行き、間近で、横綱・鶴竜関に会った興奮を誰かに話したくて。
次の日、たまたま近くにいたAYAちゃんに、「昨日、鶴竜、見てん!あまり好きなタイプじゃないんだけど、めっちゃ、かっこよかった!!やっぱ、横綱のオーラっていうのん?ええわ~♡♡」と話したら、
「高塚さんって、相撲好きなんですか?」と真面目な顔で聞かれ、「うん、詳しくないけど、相撲観戦大好きよ」と答えるとAYAちゃんが、
「うちの息子、元相撲力士やったんですよ。十両?よくわからないけど、そこそこ強かって、でも、怪我で今は引退しちゃってますけど・・・。ああ、断髪式とかも行きました。」
と。
こんな身近に大相撲関係者(?)がいるなんて、驚きっ!びっくり!めちゃ、興奮!
それから、相撲の場所前には、普通の凡人には手に入らない、貴重な番付表をくれて、相撲観戦の盛り上がりに一役かってくれてました。
先日、いつもの雑談中、AYAちゃんが、年内で仕事を辞めると告白してくれた。
「こんな仕事やってられんわっ!ってなったん?」と聞くと、
「父がアルツハイマーで、母もいるんですけど、年いってますし。私、ひとりっ子やし・・・」と辞める理由を、打ち明けてくれた。やんわり介護離職をほのめかす。
私は「そういうお年頃になったのね~」と返し、AYAちゃんは、少し寂しそうな感じで、うなずいた。しばらくの間、近くで、お互い自分の作業をしながら、私は、亡き母の時頃を思い返し、ふと自分の身に置き換えて、AYAちゃんの思いも感じながら、出た言葉が、
「私も、母の看病し、看取り、その間、介護休暇もらって、会社には迷惑かけたけど、母と過ごした時間は、とても幸せな時間やったよ。AYAちゃんも、これから、幸せな時間を過ごせるんやね~」
母と過ごした時間を、ためらわず‘幸せな時間‘と言える自分を誇らしく思えた瞬間でもあった。
すると、AYAちゃんは、「そーなんですよ。親といると、すごく面白くて、親戚や息子も助けてくれて、楽しいんです。この楽しい時間を保つためには、仕事できへんようになって。っていうか、人生の楽しい時間を、仕事にとられるのが、もったいない!と思って、辞めるんです」
と言って、笑顔になった。そのAYAちゃんを微笑ましく思い、仕事の作業を進めた。
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母の時は、見送る側としてなんの準備も、知識もないまま、流れていったが、今度は、老父と二人暮らし。今後の事をおもい、先日、この本を読んでみた。

https://www.amazon.co.jp/死にゆく人の心に寄りそう-医療と宗教の間のケア-光文社新書-玉置妙憂/dp/4334043917/ref=sr_1_1?hvadid=386483502444&hvdev=c&jp-ad-ap=0&keywords=%E6%AD%BB%E3%81%AB%E3%82%86%E3%81%8F%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%BF%83%E3%81%AB&qid=1575163967&sr=8-1
母の最期の時を振り返りながら、父の最期を予測しながら・・・
とても為になり、読んでよかったと思えた本ですし、いずれ、親を見送る立場にある人には、是非ともおススメしたい本です。