Kannon
屋形船花見と涙そうそう

この大川、いろいろな名所があります。淀川付近には、毛馬水門。帝国ホテルやオフィスビルが立ち並ぶ三菱村(OAP)。大阪で一番古いの洋館「泉布館」、造幣局、四季折々の庭が美しい藤田邸の太閤園。大川にかかる桜宮橋(通称:銀橋)から望む大阪城。春は、桜の名所。夏には、花火や船渡御、陸渡御で賑わう天神祭り。川では、ドラゴンボートの大会やカヌーや遊覧船・・・と、大川沿いにある桜ノ宮公園でも、ピクニックやスポーツと、いろいろ楽しめます。
大川からすぐ近くに、亡き母がお世話になった病院があります。その病院は、18階建て2棟、屋上にはヘリポートもある大きな病院です。上層階からの眺めは最高で、天気の良い日は、北に箕面の山、吹田にある観覧車。南は、ハルカス、通天閣と、大阪市内・北部を一望できました。
夜景も見事なもので、大阪城のライトアップ、お堀の暗さの中に大阪城が浮かび上がって見え、とても幻想的です。天神祭りの花火もよく見えるので、花火の日は、入院患者さんが、特等席で見えるよう配慮され、母は、ここで2度、間近で打ち上げられる花火を楽しみました。病室から、大川が見え、カヌーやボートの練習をしている人たちを上から見ていました。
今年の春一番が予想されていた頃、「粋な大阪を創る会」で、屋形船花見のお誘いがありまして。
屋形船に乗るのって、生まれて初めてだった私は、ドキドキと楽しみと不安が入り混じる。開催日の数日前、東京で屋形船の火事があった日は、不安度のパーセンテージが、ちょっと高かったですが、その日になって、待ち合わせ場所に行き、懐かしいメンバーの顔触れ見たら、不安一気に払拭!
この会のメンバー、少し年齢層が高い。私も人生半ばを過ぎ、若い子が多いところよりは、ずっと落ち着く。みなさん、明るく楽しい人たちばかり。メンバーさんの中には、ジャズピアニスト、シャンソン歌手のせっちゃん、シンガーソングライターに、経営者の方や職人さん、身長170cmの中学一年生のかわいい女の子・・・etc..
屋形船の航路は、船着き場がある天満橋から大川をのぼって淀川近くの毛馬水門。Uターンをして、天満橋に戻ってくる約2時間のコース。花冷えの寒い日だったのですが、屋形船の中は、ガラス窓で仕切られ、料理は、寄せ鍋だったので、とってもあったかい♪
まずは、ビールで乾杯!そして、川に流れての花見が始まる。『ビールだと、トイレ行きたくなるし、花に船に鍋とくれば、熱燗がいいなぁ~』と思っていたら、隣のダンディーなおじさま(初対面)が、熱燗を注文した。二合徳利が運ばれてきて、猪口を手に「私ももらっていいですか?」とダンディーなおじさまに聞いたら、おじさま、とても喜んでついでくれた。(←ちょっとハート掴んだ?!っぽい・笑)
船はゆっくりと進み、花咲く景色が変わっていく。大川には、屋形船の他に、遊覧船や自家用クルーザーなど、いろんな船や大きめのボートが泳いでいます。近くに他の船があると、少し揺れますが、テーブルのものが倒れたりすることはなく、アルコールを回りやすくしてくれる程度の揺れでしょうか。船がすれ違う度、陸にいる人や船に乗っている人に手を振ってしまうのは何故かしら・・・?

宴は、盛り上がって、カラオケタイム。
私は、熱燗飲みながら、流れる景色を眺め、酔いしれる。そして、大好きだった母との思い出がたくさんある、あの病院が見えてきた。BGMは、シャンソン歌手のせっちゃんと大きな中学生が歌う「涙そうそう」
なんと素晴らしいタイミングなのかしら?涙そうそうの意味は、「涙がぽろぽろこぼれ落ちる」だそう。また、せっちゃんの歌は、響くんです、体に・・・、心に・・・。ほどよく酔っている私は、母を想い、慈しみ、愛おしく甦る記憶に、まさしく、涙そうそう・・・
♪ さみしくて 恋しくて 君への想い 涙そうそう
会いたくて 会いたくて 君への想い 涙そうそう
詳しい歌詞は、こちらをどうぞ
https://www.utamap.com/showkasi.php?surl=66627
皆と別れ、お土産にもらった「桜もち」を仏壇に供え、楽しかったお花見の報告をしました。
私は、良い睡眠がとれているのか、昼寝の時ぐらいしか、夢を見ないタイプなのです。でも、その夜、久しぶりに夢を見た。
母が登場。まわりにいる数人と母を交え、楽しくおしゃべりしている夢だった。
夢で逢えた。夢で逢えるんだ。さみしがっている私に母からのプレゼントのように思えた。
石川セリの歌に「夢でもし会えたら」という歌にある
♪夢でもし会えたら 素敵なことね あなたに会えるまで 眠り続けたい
という歌詞が思い出されました。
母は私の心の中で生きているんだ。想いは繋がっているのよね。だから、会いたいときは夢で会える。現実では、もう会えないけれど、、、
夢で逢える 素敵なことね。
Kannonの平成最後のお花見でした。