帰省本能~レモンの木とともに~

帰省本能~レモンの木とともに~

※注※

記事の内容&画像の中に昆虫が出てきます。苦手な方はスルーしてください。m(_ _)m

 

外で飲んで、酔っぱらって、次の朝、昨夜の記憶がほとんど無いにもかかわらず、ちゃんと家に帰っている・・・ってこと。たまにあるんです、私。
不思議というか、お酒の力は怖いといいましょうか・・・。飲み友達のOさんによれば、帰省本能という脳が後頭部にあるらしく、その帰省本能脳は、どんなに酔っぱらっても最後まで、家にたどり着くまで休まないそうな・・・

 

 

*  *  *  *  *

 

 

2年前、レモンの木が私の家のベランダにやってきました。レモンの木がやってきたときは、すでに、レモンが6個ぐらい実っていて、頃合いを見計らって収穫し、採れたてのレモンを頂けるというものでした。

 

 

その年は、レモンを食べて終わり、次の年は、一匹だけ青虫(蝶の幼虫)が育ちまして、毎日のように青虫の成長を眺め、蝶となって飛び立つ日を楽しみにしていました。『孵化する瞬間をこの目で見届けたい・・・』と、思いネットで青虫情報を検索したり、蝶となるその日を待ち続けていたのです。そこそこ大きくなった(体長5,6センチかな?)ある日のこと。昼間ベランダを覗いて青虫を確認した後、30分ぐらいベランダが見える部屋から離れていたのです。部屋に戻った時には、青虫が・・・いないっ!(ToT)
レモンの木をどれだけ探しても、『どこかに落っこちてはいないかと』その辺りをくまなく探すも見当たらず・・・。近くでスズメが、ちゅんちゅんと楽しそうにしているだけでした。スズメもたまにベランダの中に入ってくるので、スズメに食べられてしまったのだと思いました。蝶となる日を楽しみにしていただけに、このショックは大きかった。
それから、一か月後、青虫に食い尽くされたレモンの木が元の緑の葉っぱが生い茂ってきた頃、一匹の蝶がレモンの木で、一晩過ごしたのです。珍しいこともあるもんだ!という思いと、この蝶は、スズメから逃げ切り無事に孵化を果たしたのかもしれない・・・と、都合のいい想像をしたりして。

 

さらに青虫のパラダイスとなった今年

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さて、この木の中に青虫は何匹いるでしょう?正解者には、もれなくステキはプレゼントはありません(^^)v
全部で9匹いるのです。全盛期は、この画像の中にいる9匹で、この前後にも何匹かいてたので、トータル15,6匹の青虫がこのレモンの木に生を受け、レモンの葉を貪り食いつくし、毎日成長を伺っていた私などは、『葉っぱ、足りるかしら・・・?他に何の葉を食べるのかしら・・・・?』と親心に近い感情も湧き・・・。懸命にレモンの葉を食べる姿を見ていると愛おしく、楽しい毎日でありました。

 

青虫といっても、いきなり青虫になるわけではなく、はじめは、葉っぱに透明なビーズがひっついてるなぁ~?ぐらいのもの。透明ビーズが数日経つと黒米のようになり、しばらくするとこんな感じに・・・

 

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これ☝が、

一日でこうなります☟

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たくさんの青虫を毎日眺めていますとね、青虫にも個性があることがわかってくるのです。食事中にうんちする子、枝の付け根の辺りで体を曲げて寝る子、下痢する子(消化器官が生まれつき弱いのか?)、テリトリー関係なく俳諧する子、葉っぱの陰にいつも隠れている恥ずかしがりやの子・・・どの子も愛おしく思えてきます。

 

巣立ち間近の青虫が、人生ゲームの駒(車)に乗せる人ぐらいの大きさの触覚を体の節目から出したり引っ込めたりしながら、葉っぱを食べる姿も目撃したこともあります。その、まだ蝶になっていない触覚は、光輝くオレンジ色をして先が丸く、それはそれはとても美しい光景でした。この光景は、きっと忘れないことでしょう。

 

 

ある日の夜、いつものように青虫たちを眺めていますとね、「ぽとっ!」という音がしたのです。青虫が一匹地面に落ちたのです。『あら、大変っ!』と紙を使って落ちた青虫をレモンの木に戻してあげて、1時間ほどテレビを見ていた間に、去年と同様またしても居なくなってる!!しかも、今年は夜なので、スズメはいないっ!!

 

どうも、この青虫は、‘木から落ちた’のではなく、‘木から降りた’ようです。そして、慣れ親しんだレモンの木を後にし、別の場所に行き、人知れず蝶となって飛び立っていく・・・。すごいものですよね、自分が巣立つ時期を誰かに教わるでもなく、ちゃんと知っている。。。

 

昨年スズメに襲われたと思っていたのは私の誤解だったかもしれません。そして、日が経つにつれ、新しい青虫が誕生したり、いつの間にかいなくなったりして、食べつくされた哀れなレモンの木を残して、最後の青虫が巣立ったのは、7月2日。その日、Kannonのホームページが新しくリニューアルオープンしました。幸先良い感じです。

 

その次の日、家の玄関先にある鉢植えに蝶がやってきて、見物に立っている私に纏わりつくようにその蝶は元気に飛び回って、しばらく休んでいましたが、朝にはもうどこかに行ってしまってました。

元気になった姿を私に見せてくれたかのように・・・

 

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昨年、レモンの木に一晩泊まった蝶も、もしかしたら、あの時の青虫が元気な姿を見せに帰ってきてくれたような気がします。

 

それから一週間後、今度は別の黒い羽をもつ蝶がベランダでヒクヒクしてまして。よく見たら、羽が折れて飛べなくなってしまったようです。生きているのに・・・何もしてあげられないでいるこの無力感は切なかったです。

 

蝶にも帰省本能があるのかないのか学術的な事はわかりませんが、蝶が生まれた地に帰ってくることは、ちょっとロマンチックで、育てた(?)私としても嬉しいことです。来年、今年飛び立った蝶たちがいつ帰ってきてもいいように、卵を産み付けにきて成長した青虫たちが食糧難で困らないようレモンの木を増やそう!と思ってますぅ。。。笑
居心地がよく、いつでも帰ってこれる・・・安心できる居場所をつくって待っていようと思います。

 

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レモンの花と蕾